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2007年01月 アーカイブ

2007年01月05日

今宮神社

今宮神社本殿
今宮神社本殿

今宮神社の見所

今宮神社山門
疫神社(旧宮)
上:今宮神社山門/下:疫神社

京都紫野の船岡山北側に位置するのが今宮神社です。御祭神の三柱をお祀りした神社は994年船岡山に創建され疫病を鎮めると信仰を集めていました。
都に疫病が広まったとき一条天皇が疫病を鎮めるため御祭神を現在地に勧進せられ、御霊会を催されました(1001年)。今宮という名称は、それまでこの地にあった疫神社に対して新しい宮という意味で今宮という名前が付けられました。
4月第2日曜日に催される「やすらい祭り」は、疫病を鎮めるご利益があると言われる京都奇祭の一つです。

御祭神
大己貴命、事代主命、奇稲田姫命
ご利益
疫病退散
今宮神社のお祭り
4月第2日曜日 やすらい祭り

今宮の奇石(阿呆賢さん/神占石)

今宮の奇石(神占石)
阿呆賢さん/神占石

今宮神社境内にはおもしろい石があります。いわゆる「重軽石」ですが、疫病を退治してくれる今宮神社ですので健康回復を早めてくれるご利益もあります。
願をかけてこの石を撫で、その手で体の悪いところをさすれば病気が平癒するとの言い伝えがあります。


御参拝情報

拝観料
無料
拝観時間
参拝自由
(社務所は9:00~17:00)
所在地
京都市北区紫野今宮町21
Tel 075-491-0082
交通手段
市バス「今宮神社前」下車すぐ
市バス「船岡山」下車徒歩7分

名物あぶりもち

かざりや/あぶり餅実演
一文字屋/あぶり餅
上:かざりや、下:一文字屋

今宮神社東門には2件のあぶり餅屋が向かい合わせで香ばしい香りを漂わせています。本家と元祖の争いでしょうか威勢のいい呼び込みもあり、ついつい足を止めてしまいます。
どちらのお店も価格、餅の本数は同じです。どちらのお店に入ってもはずれと言うことはありません。今宮神社で厄払いしてもらい、帰りがけにはあぶり餅を堪能するのも良いでしょう。

あぶり餅はどちらのお店も、店の前で手焼きを実演されています。おばさんが手で焼いている量がほぼ一人前。

お立ち寄り情報

営業時間
10:00~17:00
(休業日:水曜日)
料金
あぶり餅 1人前(15本)500円
所在地
京都市北区紫野今宮町
Tel 075-491-9402(かざりや)
Tel 075-493-7105(一文字屋和助)

2007年01月10日

大徳寺塔頭

大徳寺塔頭一覧


大徳寺は多数の塔頭が集まる

大徳寺山内拝観寺院
大徳寺山内拝観寺院

大徳寺は臨済宗大徳寺派の大本山で、京都の五山の一つです。
大徳寺の広大な敷地内には20余りの塔頭があります、その中で拝観できる寺院はあまり多くはありません。下に拝観可能寺院を紹介します。
また、現在拝観は許されていませんが、以前公開されていたり、「京の冬の旅」などのイベント時に公開されることがある塔頭も紹介しています。
拝観が行われるときは、このサイトで情報を流しますので拝観チャンスを逃さないようにしましょう。


拝観可能寺院

龍源院(りょうげんいん)

龍源院のお庭
龍源院

龍源院は大徳寺南派の寺院で、重要文化財に指定されている方丈、唐門、表門は創建当時のままで、大徳寺山内でも最古の建物です。
龍源院には珍品も多く収集されており、豊臣秀吉と徳川家康が対局したとされる蒔絵を施した碁盤や、もともと聚楽第にあった阿吽の石庭があります。
2幅で一対となっている掛幅「猿猴図」は、妙心寺・龍泉庵の方丈襖絵「古木猿猴図」を描いた長谷川等伯の作と伝えられます。
(参照:妙心寺・龍泉庵

創建
1502年
能登の畠山義元、豊後の大伴義長らが創建
文化財など
本尊の釈迦如来像、方丈、唐門、表門は重要文化財
長谷川等伯の作と言われる「猿猴図」
豊臣秀吉、徳川家康が対局した蒔絵を施した碁盤や種子島銃もある
拝観料、拝観時間
350円
午前9時~午後4時30分
TEL:075-491-7635

瑞峰院(ずいほういん)

瑞峰院
瑞峰院

戦国大名であった大友宗鱗は、自分の菩提寺として瑞峰院を建立しました。大友宗鱗はキリシタン大名としても知られており、瑞峰院にも7個の石で作られた十字架に見立てた庭があります。
重要文化財に指定された方丈、唐門、表門は創建当時のままを伝えています。境内には大友宗麟夫妻の墓もあります。

創建
1535年
九州の戦国大名、大友義鎮(宗麟)
文化財など
方丈、唐門、表門は重要文化財
閑眠庭(方丈北庭)、独坐庭(方丈南庭)、茶庭(中庭)
三つの枯山水の名庭がある
拝観料、拝観時間
400円
午前9時~午後4時30分
TEL:075-491-1454

大仙院(だいせんいん)

大仙院
大仙院

大仙院は臨済宗大徳寺北派で、大徳寺山内塔頭の中でも特例別格地とされています。
開祖の古岳宗亘和尚は後柏原天皇や多くの公家、武将から帰依された名僧です。その後も多くの名僧を排出し、7代の沢庵宗彭和尚は沢庵漬けでその名を知られています。
大仙院には多くの国宝、重要文化財、美術品があります。特に重要文化財の襖絵は室町期の名作障壁画で相阿弥の山水画、狩野元信の花鳥図、狩野之信の四季耕作図などがあります。

創建
1509年
大徳寺76世住職大聖国師
古岳宗亘禅師が創建
文化財など
本堂は日本最古の方丈建築で国宝
入母屋作りの書院も重要文化財
庭園は枯山水を代表する石庭で特別名勝
拝観料、拝観時間
拝観料:400円 抹茶代:200円
午前9時~午後4時30分
TEL:075-491-8346

大仙院では座禅を体験することが出来ます。詳しくは大仙院座禅情報をご覧下さい

高桐院(こうとういん)

高桐院のお庭
高桐院
高桐院

高桐院は戦国大名で有名な細川忠興(三斎)が、父や弟を開祖として建立した寺院で、細川氏の菩提寺でもあります。
忠興は茶人としても有名で、千利休の七哲の一人とされ、高桐院には千利休ゆかりの品も多くあります。書院は利休の邸宅を移築したもので、書院に続く茶室「松向軒」は秀吉が(1587年)北野神社で開いた大茶会で使われた茶室と伝えられます。
境内には細川忠興や夫人の細川ガラシャの墓もあります。書院の庭は楓を巧みに配し、紅葉の頃は特に美しさが際立ちます。

創建
1601年
江戸初期の武将 細川忠興が建立
文化財など
千利休の邸宅を移築した書院
楓を巧みに配した庭が美しい
中国南宋時代の山水画

通常は非公開の塔頭

黄梅院(おうばいいん)

黄梅院
黄梅院

1563年に黄梅庵として開かれた後、豊臣秀吉、小早川隆景らによって1583年改築され、1588年に黄梅院として大徳寺塔頭となりました。秀吉没後は毛利家の菩提寺となり、今日に至っています。
千利休の作と言われる直中庭があり、茶室「昨夢軒」は伏見城の遺構を移築したものと言われています。

創建
1563年 春林宋俶が開祖
拝観
通常:非公開

興臨院(こうりんいん)

興臨院
興臨院

興臨院は畠山氏が建立した後、前田利家によって再興されました。
方丈は創建後火災に遭いましたが、その後再建されています。表門は創建当時のままで「興臨院の古門」として有名です、方丈玄関の唐門は室町時代の禅宗様式を伝えています。

創建
能登の守護 畠山義総が
大通禅師(小渓和尚)を開祖として建立
拝観
通常:非公開

三玄院(さんげんいん)

三玄院
三玄院

石田三成が浅野幸長、森忠政らと建立した寺院です。 境内墓地には石田三成、森忠政(蘭丸の弟)、古田織部、薮内剣仲(紹智)の墓があります。
この塔頭は拝観が許されることはほとんどありませんが、千利休ゆかりの茶席などが催されることがあります。

創建
1589年浅野幸長、石田三成、森忠政が
春屋宗園を開祖として創建
拝観料、拝観時間
通常:非公開

真珠庵(しんじゅあん)

真珠庵
真珠庵

真珠庵は一休禅師を開祖に建立されました。方丈内部の襖絵は室町時代、桃山時代を代表する曽我蛇足、長谷川等伯の作品と言われています。石組みの配列から「七五三の庭」と呼ばれる庭が方丈の東にあります。
真珠庵は通常は非公開ですが、2007年の「京の冬の旅」で特別公開されました。

創建
永享年間に一休禅師を開祖に創建
応仁の乱で焼失したが、1491年
堺の豪商、尾和宗臨により再興される。
文化財など
大灯国師の墨跡 国宝
長谷川等伯、曽我蛇足の筆による襖絵
拝観料、拝観時間
通常:非公開

芳春院(ほうしゅんいん)

芳春院
芳春院

加賀の前田利家の夫人芳春院が建立した塔頭で、前田家の菩提寺です。
本堂背後にある、呑湖閣は二重の楼閣を有し、金閣寺、銀閣寺と並ぶ楼閣山水庭園です。

創建
1608年前田利家の夫人芳春院が、
玉室宗珀を開祖に建立
拝観料、拝観時間
通常:非公開

2007年01月11日

大徳寺

大徳寺金毛閣(三門)
大徳寺金毛閣(三門)/重要文化財

大徳寺 金毛閣(三門)の逸話

大徳寺山内拝観寺院
大徳寺山内拝観寺院

大徳寺は臨済宗大徳寺派の大本山で、京都の五山の一つです。
広大な敷地には南から北に向かって、勅使門、三門(金毛閣)、仏殿、法堂などが並んでいます。三門(金毛閣)の2階部分は千利休が寄進したのですが、そこに自分の像を置いたとして秀吉に切腹を命ぜられた有名な話があります。
大徳寺には20余りの塔頭があります。そのうち常に公開されている塔頭はわずかです、ただ「京の冬の旅」などイベント開催時に拝観が許される塔頭もあります。塔頭の公開情報はこのサイトでも流しますのでお楽しみに!!

大徳寺山内にある塔頭の情報は次の記事をご覧下さい。
大徳寺塔頭

座禅がしたい方はこちらへ

龍泉庵

龍泉庵
龍泉庵で座禅

大徳寺山内には初心者でも座禅を体験できる寺院があります。
ここで紹介する龍泉庵もその一つです。初心者には座禅が始まる20分前から事前に指導していただけます。朝早いですが、座禅で心を浄めるにはいいですね。
龍泉庵は芳春院のそばにあります。

開催日時
毎週水―日曜日の午前7―8時
毎月1、15、22日と8月休み
費用、連絡先
志納(こころざし)
TEL:075-491-0543
(参照:芳春院

大仙院

大仙院本堂
大仙院で座禅

大徳寺山内塔頭の中でも特例別格地の大仙院で座禅が出来ます。
大仙院では開祖の大聖国師の命日にちなんで毎月24日に御報恩の定例坐禅会が開かれています。また、毎月第4土曜日には土曜禅の会が開かれます。定例報恩坐禅には事前に電話での予約が必要です。

定例報恩坐禅
毎月24日
3月~11月:午後5時~6時
12月~2月:午後4時30分から5時30分
費用 1000円
土曜禅の会
毎月第4土曜日
3月~11月:午後5時~6時
12月~2月:午後4時30分から5時30分
費用 1000円(又は年会費6000円)
連絡先
〒603-8231 京都市北区紫野大徳寺町54-1
TEL 075-491-8346 (9時~4時30分まで)
(参照:大仙院

大徳寺の竹林

大徳寺竹林
大徳寺山内の竹林

大徳寺境内には竹林があります。総門からはいると一番奥、北西方向にその竹林はあります。
大徳寺塔頭の高桐院北側にあるこの竹林を通り抜ける道は、昼間でも薄暗く都会の喧噪を忘れさせてくれます。高桐院に眠る細川ガラシャに思いを馳せ歩いてみたい道です。

(参照:高桐院

精進料理も食べられます

泉仙

泉仙
鉄鉢料理の泉仙

大徳寺山内で精進料理が食べられる泉仙というお店があります。入り口は大徳寺塔頭のひとつ、大慈院の中にありますのでとてもお店があるとは思えません。
泉仙の精進料理は鉄鉢料理といって、僧侶が托鉢で利用する鉄製の丸い鉢をかたどった器に盛られています。戸外での食事も楽しめますのでお天気のいい日にどうぞ。

営業時間
11:00~16:00(無休)
連絡先
京都市北区紫野大徳寺町4
TEL 075-491-6665

おみやげに

大徳寺納豆

大徳寺一久
大徳寺一久

大徳寺に伝わる食べ物に、大徳寺納豆という独特の食べ物があります。
大徳寺の名僧一休禅師が中国の禅僧から教えられたものを大徳寺に伝えたと言われています。大徳寺納豆は現在一般に食べられている納豆とは全く別の食べ物です。色が黒く、塩が利いています。納豆と言うより赤みそに近いかもしれません。



2007年01月13日

建勲神社

建勲神社本殿
建勲神社本殿

建勲神社の見所

建勲神社拝殿
建勲神社拝殿
建勲神社から比叡山を望む
建勲神社から大文字山を望む

船岡山の東南一帯に境内があるのが建勲神社です。通称(けんくんじんじゃ)と呼ばれますが正式には(たけいさおじんじゃ)と読みます。
建勲神社は、明治天皇が織田信長公のお働きに対して「建勲」の神号を与えられ、この神社を別格官弊社としてお祀りされています。建勲神社が鎮座する船岡山東南地区は、豊臣秀吉の頃より織田信長公の霊地として守られてきた経緯があり、明治時代になりその霊地に建勲神社が建てられたのです。
建勲神社の拝殿には、織田信長、木下籐吉郎(後の秀吉)、柴田勝家らの肖像画があります。

正式名称
建勲神社(たけいさおじんじゃ)
社格
別格官弊社
御祭神
織田信長公
お祭り
 7月 1日 例大祭
10月19日 船岡大祭

船岡山は標高45mとあまり高い山ではありませんが、古代の京都盆地の植生がよく残っています。船岡山の名称は聖徳太子の文献にもその名が出てくるなど古くから京都文化の基点でした。
建勲神社の境内からは比叡山や大文字山の眺望が望めます。

織田信長が舞った「敦盛」

織田信長の舞
「敦盛」の一節

桶狭間の合戦で織田信長が舞った「敦盛」の一節が石碑に彫られています。
「人間50年 下天の内をくらぶれば 夢まぼろしの如くなり ひとたび生を得て 滅せぬ者のあるべきか」
この幸若舞曲の「敦盛」の一節は、平家物語から引用されたものです。

御参拝情報
拝観料
無料
拝観時間
参拝自由
所在地
京都市北区紫野北船岡町49
Tel 075-451-0170
交通手段
市バス 建勲神社前 下車

末社 義照稲荷社

末社義照稲荷
末社 義照稲荷

建勲神社境内の北東(丑寅)の鬼門に位置しているのが末社 義照稲荷神社です。
稲荷神社といえば伏見稲荷神社が有名ですが、この末社義照稲荷神社は伏見稲荷大社との関係も深いのです。奈良時代よりこの船岡山一帯や伏見稲荷山一帯は渡来人の秦一族が暮らし稲荷信仰を広めたと言われています。末社義照稲荷神社は秦氏の守護神として、また西陣織などの織物文化の祖神として古くから信仰を集めています。

正式名称
末社 義照稲荷神社(よしてるいなり)
御祭神
宇迦御霊大神(うかのみたまのおおかみ)
国床立大神(くにとこたちのおおかみ)
猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)

2007年01月15日

大徳寺今宮神社地図

大徳寺・今宮神社など紫野周辺地図

京都市内の北西部には紫野と呼ばれる美しい町があります。紫野地区のお勧めスポットは一休さんでおなじみの大徳寺と病を癒すご利益がある今宮神社、織田信長を祀った建勲神社などがあります。

紫野地区への交通手段(アクセス)

京都駅から地下鉄に乗り北大路駅で下車し、北大路駅バスターミナルからバスに乗って大徳寺前、建勲神社前、船岡山前等のバス停で降りるのが一般的です。
乗り換えが面倒だという方は、京都駅から直接バスに乗っても大徳寺前、建勲神社前、船岡山前に行けます。ただ、朝夕のラッシュ時などは少し時間がかかります。

地下鉄・バス利用
地下鉄 JR京都駅~北大路駅
市バス 北大路バスターミナル~大徳寺前、建勲神社前、船岡山前
バス利用
市バス JR京都駅~大徳寺前、建勲神社前、船岡山前

地図の使い方

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2007年01月22日

妙心寺塔頭

妙心寺見所一覧


妙心寺は多数の寺院を抱える

妙心寺山内地図
妙心寺周辺地図

妙心寺は臨済宗妙心寺派の大本山で、広大な境内には40余りの塔頭があります。あまりに広いのか敷地内では自転車、バイク、車まで出入りします。境内では徐行が義務つけされていますが交通事故には注意しましょう。
妙心寺内の多数ある寺院の中で、常に公開されているのは「桂春院」「退蔵院」「大心院」と妙心寺「大方丈」だけです。ただ、春秋の特別展や京の冬の旅などの特別公開でいつもは公開されていない非公開寺院が公開されることがあります。
特別公開などが行われるときは、この「京都おもしろスポット」サイトでも紹介しますので、見逃さないでください。

妙心寺 大方丈、法堂などの情報は次の記事をご覧下さい。
妙心寺

拝観可能寺院

退蔵院(たいぞういん)

退蔵院大玄関
退蔵院・大玄関
退蔵院院内地図
退蔵院案内図

退蔵院は妙心寺塔頭の中でもかなり大きな敷地を有しています。室町時代に作られた枯山水の名園は画家であった狩野元信の作で、「元信の庭」と呼ばれています。画家としての元信が立体的な絵として庭を描いたのでしょう。

退蔵院には、山水画の始祖と言われる如拙の晩年の名作、瓢鮎図(国宝)があります。この絵は教科書などにも良く登場するのでご覧になった方も多いと思います。瓢鮎図は足利尊氏が命じて如拙に描かせたもので、ナマズを瓢箪で捕まえるという難題を当時の禅僧に考えさせたそうです。
大徳寺の一休さんにトンチで対抗しようとでもしたのでしょうか

創建
1404年
無因宗因禅師を開山として創建
応仁の乱で焼失したが、亀年禅師によって再建
文化財など
画聖狩野元信の作による「元信の庭」
如拙の筆による、『瓢鮎図』(国宝)
拝観料、拝観時間
500円(特別拝観は700円)
午前9時~午後5時
京都市右京区花園妙心寺町35
TEL:075-463-2855

大心院(だいしんいん)

大心院
大心院

大心院でもっとも有名なのは枯山水庭園の「阿吽の庭」です。三尊石を中心に白砂とコケと岩を配したこころ安らぐ庭です。
大心院は宿坊もあり、お坊さんのありがたいお話を聞いたり精進料理を楽しむことができます。

創建
1479年、細川政元が京都市上京区大心院町に創建し
細川幽斎により妙心寺山内現在地に移設された
文化財など
書院前の阿吽(あうん)の庭は枯山水の名園
拝観料、拝観時間
300円
午前9時~午後5時
京都市右京区花園妙心寺町157
TEL:075-461-5714

桂春院(けいしゅんいん)

桂春院
桂春院

桂春院は江戸初期の庭が残る妙心寺塔頭の一つです。
江戸時代の作と言われる四つの庭は、作者や年代が明らかではありませんが、「真如の庭」にある753風の石組みなどが大徳寺・方丈庭園の「七五三の庭」と同じ手法なので、同一の作者(玉淵坊)という説もあります。
(参照:大徳寺

創建
1598(慶長3)年
織田信忠の次男、津田秀則により見性院として創建
1632(寛永9)年、方丈,庫裡,書院,茶室等を設け「桂春院」に改称される
文化財など
「清浄の庭」「思惟(しい)の庭」
「真如(しんにょ)の庭」「侘(わび)の庭」
の四つの庭がある(国の名勝・史跡)
拝観料、拝観時間
拝観料:400円
午前9時~午後4時30分
京都市右京区花園寺ノ中町11
TEL:075-463-6578

通常は非公開の塔頭

大通院(だいつういん)

大通院
大通院

妙心寺塔頭の大通院は、戦国武将山内家の菩提寺で、NHK大河ドラマ「巧妙が辻」で有名になった山内一豊と妻千代の御廟があります。この御廟内には、一豊と千代の位牌、墓石が並んで祀られています。夫婦の墓石が並べられるのは当時としては大変珍しいことです。
大通院は通常は非公開です、また千代を扱ったドラマなどが作られると公開されるかもしれませんよ

創建
天正14年(1586)
一柳直末が南家玄興を開山として創建
文化財など
一豊夫妻の御廟
一豊と妻千代肖像画
拝観料、拝観時間
通常:非公開
京都市右京区花園妙心寺寺町

龍泉庵(りょうせんあん)

龍泉庵
龍泉庵

龍泉庵は妙心寺塔頭の中でも創建当時から立てられた妙心寺四派の一つです。
龍泉庵の重要文化財、「古木猿猴図(こぼくえんこうず)」は、長谷川等伯(1359-1610)の代表的作品で、大徳寺・龍源院の至宝牧谿筆「猿猴図」(国宝)の影響を受けたと言われています。
(参照:大徳寺・龍源院

文化財など
方丈襖絵(由里本出筆の襖絵)、長谷川等伯筆「古木猿猴図」
方丈枯山水庭園
拝観料、拝観時間
通常:非公開
2007年「京の冬の旅」は終了しました
京の冬の旅 特別拝観料:600円
公開期間:1月13日(土)~3月18日(日)
午前10時~午後4時

玉鳳院(ぎょくほういん)

玉鳳院
玉鳳院

玉鳳院は妙心寺塔頭の中で最初に建立された寺院で、花園法皇が妙心寺のそばに建てられたものです。玉鳳院には妙心寺の開祖であられる関山慧玄(無相大師)の遺骸を葬られた開山堂(微笑庵)があります。
開山堂の東北隅には、武田信玄・勝頼の石塔や織田信長・信忠の石塔などが並んでいます。また、枯山水庭園の奥には、豊臣秀吉の第一子・鶴松の霊屋(祥雲院殿)があります。

創建
妙心寺最初の塔頭
文化財など
関山慧玄像を祀る開山堂(微笑庵)
蓬莱式枯山水庭園(国史跡、名勝)
拝観料、拝観時間
通常:非公開
2007年「京の冬の旅」は終了しました
京の冬の旅 特別拝観料:600円
公開期間:1月13日(土)~3月18日(日)
午前10時~午後4時

麟祥院(りんしょういん)

麟祥院
麟祥院

麟祥院は徳川第三代将軍家光の乳母「春日局」追福のため碧翁(へきおう)和尚を開山として建立された寺院です。
寺院内にある御霊屋(おたまや)は、仙洞女御所にあった釣殿を後水尾天皇より下賜されたものです。方丈の襖絵を描いた海北友松の子、海北友雪(かいほうゆうせつ)は春日局と関係が深かったと言われています。友雪の方丈襖絵「雲龍図」は江戸時代初期の名作と言われます。

創建
寛永11年(1634)
徳川三代将軍家光の乳母春日局の追福を願って創建される
文化財など
海北友松の子、海北友雪(かいほうゆうせつ)筆による方丈襖絵
「雲龍図」「山水図」「瀟湘八景図」「西湖図」
小堀遠州作「春日局の木像」
拝観料、拝観時間
通常:非公開
2007年「京の冬の旅」は終了しました
京の冬の旅 特別拝観料:600円
公開期間:1月13日(土)~3月18日(日)
午前10時~午後4時


2007年01月29日

妙心寺

妙心寺 北門
妙心寺 北門

妙心寺おもしろスポット


妙心寺参観ガイド

妙心寺山内案内図
妙心寺案内図

妙心寺は臨済宗妙心寺派大本山で、大徳寺と並ぶ禅宗の代表的寺院です。
妙心寺は禅寺の中でも厳しい修行を重んじる「林下」の寺院です、しかし現在では山内の宿坊に一般観光客の宿泊も許され、広く国民の平安を願うべく宗教活動を行われています。
妙心寺のある場所は花園上皇の離宮・萩原殿があった場所で、上皇の発案でこの地に禅寺を建立されました。山内は三門、仏殿、法堂(はっとう)などの伽藍を中心に47ヶ寺の塔頭があります。

妙心寺山内塔頭の情報は次の記事をご覧下さい。
妙心寺塔頭

創建
暦応5年/康永元年(1342年)
開山 関山慧玄(かんざんえげん、無相大師)
開基 花園法皇
文化財など
梵鐘、大燈国師墨蹟(国宝)
仏殿、法堂、三門他(重要文化財)
方丈庭園(国の史跡・名勝)
拝観料、拝観時間
妙心寺山内は自由参観
大方丈、法堂・天井の雲龍図、国宝の梵鐘、浴室(明智風呂)の参観は有料
大人500円、中学生300円、小学生100円
午前9時~午後4時
拝観中止日があります、事前にご確認下さい。
問い合わせ先
京都市右京区花園妙心寺町64
無料駐車場あり

大方丈(だいほうじょう)

妙心寺 大方丈
妙心寺 大方丈

妙心寺の大方丈は豪壮な入母屋造単層檜皮葺の建物です。有名な障壁画は狩野探幽、狩野洞雲の筆によるものです。方丈庭園はコケで覆われた優雅な庭です。
大方丈の参観は有料です、大方丈から法堂に向かう渡り通路の横に総合受付があります。

文化財など
大方丈 重要文化財
方丈庭園 史跡・名勝
拝観料、拝観時間
大人500円、中学生300円、小学生100円
午前9時~午後4時
拝観中止日があります、事前にご確認下さい。

法堂(はっとう)

妙心寺 法堂
妙心寺 法堂

法堂には有名な天井画(雲龍図)があります。狩野探幽の筆によるもので、その龍の目はどこからみてもこちらをにらみつけているように見えます。
法堂には国宝の梵鐘(黄鐘調の鐘)があります。もとは鐘つき堂にあったものを法堂内に移動されたものです。この鐘はおよそ1300年前に造られた日本最古の紀年銘鐘です。数年前まで実際に突かれていて、余韻の長い美しい響きをもつ鐘です。

文化財など
法堂 重要文化財
梵鐘(黄鐘調の鐘) 国宝
雲龍図(天井画) 狩野探幽筆

三門(さんもん)

妙心寺 三門
妙心寺 三門

妙心寺の三門は東福寺三門、大徳寺三門に次いで古く慶長4年(1599年)に建立されました。
上層には円通大士(観世音菩薩像)と十六羅漢像のほか、善財童子、月蓋長者が安置されています。三門内部は公開されておらず、拝観は外観をみるだけとなります。

文化財など
山門 重要文化財
行事
6月18日 観音懺法会
7月15日 山門施餓鬼会

仏殿(ぶつでん)

妙心寺 仏殿
妙心寺 仏殿

仏殿は妙心寺伽藍の中では比較的新しい文政10年(1827)に竣工されました。
仏殿は廊下で法堂とつながっています。仏殿内部には須弥壇の上に本尊釈迦如来像が安置されています。

文化財など
仏殿 重要文化財
行事
1日、15日 祝聖、釈尊降誕会などが行われています

浴室

妙心寺 浴室
妙心寺 浴室

浴室は明智光秀を供養するために建てられたものです。現代の風呂とは違い蒸し風呂になっています。
ところで、妙心寺には織田信長の墓もあります。京都の寺院にはよくあることなのですが、織田信長と明智光秀という雌雄を決した敵がともに供養されているのがおもしろいところです。

文化財など
浴室 重要文化財

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