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550下鴨神社 アーカイブ

2007年02月06日

下鴨神社周辺

下鴨神社周辺一覧


下鴨神社周辺地図

下鴨神社全景地図
下鴨神社周辺地図

京都市内に流れる鴨川と高野川に挟まれた三角地帯にあるのが下鴨神社です。下鴨神社の歴史は古く崇神天皇の二年に瑞垣の修造が行われたとの記録が残っています。
平安時代には国や都を守る神として、また皇族の氏神さまとして特別の信仰を受けていました。明治初年には全国の神社の代表として、官幣大社の首位におかれています。
下鴨神社を囲む糺の森はかつて約495万平方メートル(約150万坪)の原生林でした。しかし、中世の戦乱や明治4年の上知令によって現在の約12万4千平方メートル、東京ドーム約3倍の広さになりました。

河合神社(かわいじんじゃ)

河合神社
河合神社正面
貴布禰神社
貴布禰神社
鴨長明の方丈
鴨長明の方丈

河合神社は糺の森の南側に位置し、古くから下鴨神社本宮に次ぐ大社として歴史に登場し御祭神の玉依姫命にちなみ女性の守護神として信仰されています。
方丈記で有名な「鴨長明」は河合神社の神官の家系に生まれましたが、重職に就くことができず世を嘆いて「方丈記」を書いたと言われています。鴨長明が住んだ方丈の復元建築が現在河合神社境内に展示されています。

御祭神
玉依姫命(たまよりひめのみこと)
ご例祭
11月15日
ご利益
安産・育児・縁むすび・学業・延命長寿

任部社(とべしゃ)

任部社
任部社

河合神社境内には末社「任部社(とべしゃ)」と呼ばれる八咫烏(やたのからす)をまつる神社があります。御祭神の八咫烏は日本国土を開拓された神の象徴として、日本サッカー協会のシンボルマークとなっています。
八咫烏は三本足の烏で、「日の神」太陽をシンボルにしたものです。神武天皇が御東征のとき八咫烏が天皇の軍隊を道案内したと言われています。

古名
専女社 河合社
御祭神
八咫烏命(やたがらすのみこと)
ご例祭
11月15日

出雲井於神社(いずもいへのじんじゃ)

出雲井於神社
出雲井於神社

地主神の須佐之男命を祀っています。不思議なことに、この神社の周囲にどのような木を植えても、柊葉のようにギザギザになることから比良木社(柊社)とも呼ばれています。

通称
比良木(ひらき)社
御祭神
建速須佐乃男命(たけはやすさのおのみこと)
ご例祭
10月14日
ご利益
運開き、厄除け、茶道の神
社殿
寛永六年度(1629年)式年遷宮の時、天正九年(1581年)に造替された下鴨神社本宮本殿が移築されたもの、重要文化財

印納社(いんのうしゃ)

印納社
末社・印納社

下鴨神社本宮の西にある印納社は、古くから祭られている印璽大神を祀り、ここに古印を納め御守護を仰ぐお社です。また印納社がある一帯は平安時代初期から室町時代まで、賀茂斎院御所のあった由緒ある場所です。

御祭神
倉稲魂神(くらのいなだまのかみ)
印璽大神(おしでのおおかみ)

祓社(はらいしゃ)

祓社
末社・祓社

下鴨神社の駐車場の横にあるのが、末社・祓社です。
祓社は、古代から鴨神道と称する独自の思想信仰を伝えています。交通安全や厄よけのお祓いの神さまで、この社の前には車のお祓いができるように広い駐車スペースがあります。

御祭神
祓戸神(はらへどのかみ)
ご利益
旅行、交通安全、災難除け、病難除け

三井社(みついしゃ)

三井社
末社・三井社

河合神社の南側にある小さな社は、通称三塚社と呼ばれる河合神社の末社・三井社です。
かつて下鴨神社は、古代山代の国愛宕や葛野郷を寄進されていました。その地には、下鴨神社の分霊社が祀られていました。この三井社は、鴨社蓼倉郷の総祖社です。下鴨神社本殿横にある摂社三井神社「風土記」山城国逸文「鴨社」の条の「蓼倉里三身社」とは別の社です。

通称
三塚社
御祭神
中社 賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)
西社 伊賀古夜日賣命(いかこやひめのみこと)
東社 玉依媛賣命(たまよりひめのみこと)
ご例祭
9月9日

御手洗(みたらし)

御手洗場所
奈良の小川の御手洗
御手洗場所
御手洗舟形石

御手洗は、神社に参拝するときに手を浄める場所です。土用の丑の日みたらし祭りが行われる御手洗神社から湧き出る水がひかれています。
右上の写真は、奈良の小川に水を浸す、正式の禊ぎ場です。この小川はナラ林を流れる川なのでナラの小川と呼ばれています。和歌に詠まれた有名な川です。
右下の写真は「奈良の小川の御手洗場所」のすぐそばに作られている禊ぎ場で、水桶に使われている石は、下鴨神社御祭神の神話伝承にちなむ舟形の磐座石(いわくらいし)です。御神水をそそいでいる樋は、樹齢600年のケヤキです。
御手洗の覆屋は、下鴨神社の最古の記録である紀元前90年(崇神天皇7年)の瑞垣を作り替えた記録をもとに再現されたものです。


糺の森(ただすのもり)

糺の森・瀬見の小川
瀬見の小川
糺の森・奈良の小川
奈良の小川

かつて、鴨川と高野川に挟まれた三角州一体が糺の森と言われる原生林に覆われていました。その広さは約495万平方メートル(約150万坪)にもおよぶものでした。現在は、約12万4千平方メートル(東京ドームの3個分)になりましたが、それでも町中とは別世界の原生林を見ることができます。
糺の森の植生は旧山代原野の原生樹林を残す唯一の森林で、ケヤキ、ムク、エノキなど約40種、樹齢200年から600年の樹木約600本が生い茂っています。
糺の森の語源は「直澄(ただす)」ともいわれ、古代から清水の湧く場所、鴨川の水源地として信仰を集めていました。室町時代の「諸社根元記」に「浮島の里、直澄(ただす)」と記されています。
糺の森には奈良の小川、瀬見の小川、泉川、御手洗川などの清流があります。これらの小川は源氏物語、枕草子をはじめ数々の物語や詩歌管弦にうたわれている名所旧跡でもあります。

糺の森、四季の見所

2~3月
御手洗川(みたらし)の輪橋(反り橋)袂の梅の木
尾形光琳の梅として有名です
4月
朱塗りの楼門前の山桜
薄墨桜や桜の原種イヌザクラ
5~6月
あじさい
紅葉、河合神社の東にある「紅葉橋」が有名

鴨社神宮寺跡

鴨社神宮寺跡
鴨社神宮寺跡

河合神社の北側に大きな窪地があります。ここは平安時代嵯峨天皇の勅願寺として建立された神宮寺跡と伝えられています。
平成3年に行われた発掘調査で神宮寺の堂塔の一部が発見されています、更にこの窪地はかつて池があり池の流路跡も見つかっています。この窪地は大正末期から昭和初期に改修され、下鴨神社本殿横のみたらしの池に対して、この池を「新糺池」と呼びました。


下鴨茶寮

下鴨茶寮
下鴨茶寮

下鴨神社の南東、高野川にかかる御影橋の側に「下鴨茶寮」があります。
江戸時代の安政年間創業と歴史のある料亭で、京情緒に溢れる雰囲気で京料理を楽しめます。テレビなどでも良く紹介されているのでご存じの方も多いと思います。

お役立ち情報

所在地
京都市左京区下鴨泉川町1
Tel:(075)-701-5185
営業時間
11:00~20:30
定休日:毎週木曜日
交通手段
京阪 鴨東線「出町柳」より徒歩10分
市バス「葵橋東詰」より徒歩5分
駐車場
あり

2007年02月10日

下鴨神社

下鴨神社正面鳥居 2009春
下鴨神社 正面鳥居

下鴨神社参観ガイド

下鴨神社 中門
下鴨神社 中門

正式名称を「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」という下鴨神社は、京都を流れる鴨川と高野川に挟まれた三角地帯に位置します。
御祭神の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)は古代の京都山城を開かれた神さまです。玉依媛命(たまよりひめのみこと)は賀茂建角身命のお子さまです。
下鴨神社の歴史は古く平安京が造営される遙か以前から神聖な場所だったのです。例えば、崇神天皇七年(紀元前90年頃)に神社の瑞垣の修造がおこなわれたという記録も残っています。平安京の造営に当たって、下鴨神社で造営祈願が行われました。以来、国民の平安をご祈願する神社と定められました。
玉依媛命のお子さん「賀茂別雷大神」は上賀茂神社の御祭神で、下鴨神社と共に賀茂神社と総称され、京都三大祭りの一つ葵祭(賀茂祭)が両社で催されます。

御祭神
賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと) 西殿
玉依媛命  (たまよりひめのみこと)  東殿
ご神徳
賀茂建角身命は
世界平和、五穀豊穣、殖産興業、身体病難解除
方除、厄除け、入学、就職の試験などの合格、交通、旅行、操業の安全
玉依媛命は
婦道の守護神として縁結び、安産、育児
文化財など
本殿 西殿、東殿(国宝)
祝詞屋、幣殿、中門など多数(重要文化財)
拝観料、拝観時間
下鴨神社は参観自由
本殿参拝時間
 夏時間 AM 5:30~PM 6:00
 冬時間 AM 6:30~PM 5:00
特別拝観の十二単衣の着付などは有料(要予約)
午前10時~午後4時
問い合わせ先
京都市左京区下鴨泉川町59
TEL:075-781-0010/FAX:075-781-4722
駐車場あり  駐車料金30分 ¥150

縁結びの神・相生社

下鴨神社 相生社
相生社(あいおいのやしろ)
連理の賢木
連理の賢木

下鴨神社の楼門そばに相生神社という縁結びの神さまが祀られています。
御祭神の神皇産霊神(かむむすびのかみ)は縁結びの神、結納の守護神としてあがめられています。めでたいことを「相生」といいますが、この言葉は「相生社(あいおいのやしろ)」からできた言葉です。
相生社の側に「連理の賢木(れんりのさかき)」という不思議なご神木があります。2本の木が途中から1本に結ばれています。縁結びの神のお力で結ばれたと言い伝えられています。不思議なことにこの木が枯れると、下鴨神社境内の糺の森に同じように結ばれた木が見つかるのです。現在のご神木も4代目だそうです。この縁結びのご神木は「京の七不思議」の一つとされています。

御祭神
神皇産霊神(かむむすびのかみ)
ご神徳
縁結び、安産、育児、家内安全
御祈祷など
縁結びの御祈祷を受け付けている
古い結納品の奉納、祈祷も受付

お守り

縁結び絵馬
えんむすびの絵馬
水守
厄よけの水守

えんむすびの絵馬に願い事を書いて、縁結びのお社「相生社」の横にある「連理の賢木」の回りを男性は左回りに、女性は右回りに3回廻ってお願いしましょう。この御祈祷は3度行い、3度目に絵馬掛けにかけておきます。(絵馬:500円)

御手洗池の水(御神水)が入っている水守です。厄除けとくに病気を寄せ付けないといわれる水守です。(水守:500円)

比良木社のお札
比良木社のお札
船玉お守り
海難除けのお守り

比良木(ひらき)社のお札、開運厄よけのお札です。(お札:500円)

渡航安全のお札です。

光琳の梅

光琳の梅と輪橋
輪橋と光琳の梅

御手洗祭りや葵祭の斎王代の禊ぎに使われる御手洗川にかかる輪橋(そりはし)の側に梅の木があり「光琳の梅」と呼ばれます。
この梅は、尾形光琳が「紅白梅図屏風」(国宝)に描いた梅です。尾形光琳は江戸時代の京都画壇の代表的画家、工芸家です。「紅白梅図屏風」は光琳の晩年の作と言われ京都の新町通り二条下ル(二条城の東方)の光琳の自宅で描かれたと伝えられます。


さざれ石

さざれ石
さざれ石

日本国歌にうたわれている「さざれ石」とは、ちいさな石という意味です。さざれ石は年とともに大きく成長し、岩になると信じられている神霊の宿る石です。
国歌の原典は「古今和歌集」にも詠まれた生き石伝説「さざれ石」です。下鴨神社の「鴨の七不思議」の中に、「泉川の浮き石」や「御手洗の神石」伝承が残っており、石に宿る神聖な力をを現しています

泉川の浮き石
昔、紅葉橋のたもとに雨乞いを祈る「こがらし社」がありました。願いがかない雨が降ると泉川の石が飛び跳ねたと伝えられます。
御手洗の神石
日照りや戦乱の時、御手洗川の流れをかき回すと小石が跳ね、願いがかなうと言われています。

下鴨神社文化財

三井神社
三井神社(みついじんじゃ)
御手洗社
御手洗社(みたらしのやしろ)

三井神社」は山城国『風土記』に「蓼倉里三身社」とある社で、本宮の若宮(若々しいご神霊)としての信仰があり、賀茂建角身命、玉依媛命、伊賀古夜媛命の三神がまつられています。(重要文化財)

御手洗社(みたらしのやしろ)は井戸の上に祀られることから井上社とも言われます。御手洗社から湧きだす清水で葵祭の斎王代の禊ぎや土用の丑の日に行われる足つけ神事(御手洗祭り)が行われます。御手洗池から湧き出るアワを人の型にかたちどったのが「みたらし団子」で、ここが発祥の地とされています。
(参照:みたらし祭

下鴨神社 舞殿
舞殿(まいどの)
下鴨神社 橋殿
橋殿(はしどの)

舞殿」は下鴨神社境内の中央に位置します。葵祭の時天皇の勅使が御祭文を奏上され東游が奉納される場所です。(重要文化財)

橋殿」は御蔭祭のとき、御神宝を奉安する御殿です。9月のお月見の時には名月管絃祭、お正月の神事では神事芸能が奉納される社殿です。(重要文化財)

神服殿
神服殿(しんぷくでん)
細殿
細殿(ほそどの)

神服殿」は、古来殿内の一室が行幸の時に玉座となった殿舎です。夏、冬の御神服を奉製する御殿であったため、神服殿という名前がついています。(重要文化財)

細殿」は、歌会、茶会などが行われる殿舎です。平安時代の『神殿記』にも「細殿」の記録があり、歴代天皇の行幸、上皇、法皇、院、関白の賀茂詣の時に、歌会などが行われた社殿です。(重要文化財)

下鴨神社冬風景

2008年冬、京都は雪景色に覆われることが多いです。下鴨神社の雪景色を撮影しましたのでご紹介します。

下鴨神社正面鳥居から楼閣を望む
下鴨神社正面鳥居から楼門を望む
下鴨神社 楼門と楼門回廊
楼門と楼門回廊(ろうもんかいろう)

正面鳥居」も雪が積もると神秘的な表情を見せてくれます。4月にはさくら吹雪が楽しめる参道は、本物の雪景色に覆われました。

楼門と楼門回廊(ろうもんかいろう)」は桧皮葺の屋根がすっかり雪に覆われています。日頃見慣れた赤に茶色の楼門がこの日だけは紅白のコントラストが映えます。

光琳の梅
光琳の梅
輪橋から光琳の梅と下鴨神社中門
輪橋から光琳の梅、下鴨神社中門を望む

光琳の梅」がすっぽり雪に覆われて開花が遅れそうです。光琳の梅は今年もつぼみをたくさん付けています。例年通りまもなく甘い香りと可愛い花を楽しませてくれるでしょう。

輪橋(反り橋)から下鴨神社の中門方向を見ています。輪橋は日頃から渡れないように封印されています。最も勾配が急すぎて人が渡るには適していません。このとき雲が晴れて青空が顔を出しました。

橋殿(はしどの)
橋殿(はしどの)
相生社(あいおいのやしろ)
相生社(あいおいのやしろ)

橋殿(はしどの)」も雪に覆われています。橋殿は神事や芸能の舞台として使われています。舞台の後に飾られた金色の屏風が雪景色に映えています。

相生社(あいおいのやしろ)」は縁結びのお社として多くの男女がお参りされています。こんな雪の日には願掛けの御祈祷(連理の賢木の回りを3回廻ること)は、足下が悪いので気をつけて廻らないといけません。

奈良の小川
奈良の小川
糺の森参道
糺の森・参道

奈良の小川」の周辺は平成の発掘で平安時代からほぼ同じ位置に小川の遺稿が見つかっています。また、小川のそばでは石敷遺跡が見つかりこの辺りで祭事が行われていたと思われます。

糺の森・参道(ただすのもり・さんどう)」日頃はたくさんの参拝客でにぎわう下鴨神社参道も雪で人影もまばら。このときばかりは野鳥のサンクチュアリとなっていました。


2007年02月14日

下鴨神社地図

下鴨神社周辺地図

京都市内を流れる鴨川と高野川に挟まれた三角州に位置するのが下鴨神社です。京都三大祭りの一つ葵祭が行われたり、正月の蹴鞠、春の流鏑馬など多くの神事が行われる長い歴史を誇る神社です。

下鴨神社への交通手段(アクセス)

京都駅から下鴨神社に行くのは、バス1本で行くか地下鉄とバスを乗り継ぐ方法があります。
少々時間はかかりますが、バス1本で行く方が乗り継ぐ手間がないのと、バス停が下鴨神社に近いのでお勧めです。
京阪電車を利用される場合は、京阪本線の終点「出町柳」で降りてください。徒歩約10分で下鴨神社に到着します。

JR京都駅からバス利用
バス  京都駅~下鴨神社前
徒歩  約5分
JR京都駅から地下鉄利用
地下鉄 京都駅~今出川駅
バス  烏丸今出川~出町柳
徒歩  約15分
京阪電車利用の時
京阪本線 出町柳駅で下車
徒歩  約10分

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2008年07月29日

下鴨神社年中行事

管弦祭にて十二単での舞
下鴨神社 管弦祭にて

下鴨神社の行事

洛北の地にある下鴨神社(賀茂御祖神社)は町中にあるとは思えない大きな森(糺の森)に囲まれ、現代に平安期の自然を伝える貴重な世界遺産ともなっています。
下鴨神社で行われるお祭りなどの行事はたくさんあります。その中でも京都三大祭りの一つである「葵祭(賀茂祭)」は平安時代から伝わる古いお祭りです。下鴨神社では、そのほかにも四季折々に人々の健康祈願や厄除けを願っていくつかのお祭りが行われます。

蹴鞠(けまり)はじめ
日程 1月4日
「けまりはじめ」は、水干し烏帽子と鞠装束に身を包んだ鞠足(鞠を蹴る人)が「アリ」「ヤア」と声を掛け合って巧みに鞠を蹴る行事です。
けまりは1400年以上前に仏教伝来とともに、中国から伝わったとされています。日本サッカー協会がシンボルマークに「八咫烏」を使っているのは、下鴨神社が蹴鞠を行事として受け継いでいるからでしょう。
(参照:河合神社-任部社
初えと祭
日程 1月8日
下鴨神社本殿前にある七つの「えとの社」のお祭りです。
下鴨神社の大国さまは、生まれ年の干支を守る神さまで、七つの社にそれぞれの干支を守る「名を変えた大国さま」が祀られています。
節分祭
日程 2月3日
冬から春に季節が変わる節目が節分です。
下鴨神社では節分祭として「副餅、福豆まき」を行い厄払い、開運を願います。同じ日に境内では朝から「古神札焼納神事」「追難弓神事」など多彩な伝統行事が行われます。
葵祭(賀茂祭)
日程 5月3日
葵祭は京都三大祭りの一つで、平安時代から天皇のお使いが下鴨神社、上賀茂神社に使わされる官営の行事です。祭りのハイライトは、平安時代の装束に身を包んだ化粧行列の行進です。行列は京都御所を出発し、下鴨神社に立ち寄ったあと、上賀茂神社に向かいます。
流鏑馬神事(やぶさめ)
日程 5月3日
流鏑馬神事は葵祭の行事の一つとして行われています。明治初期、東京遷都などで100年以上中断していましたが、昭和48年に流鏑馬神事として復興しました。
御手洗祭(みたらし祭)
日程 土用の丑の日(前後4日間)
毎年土用の丑の日前後に行われ、神池である御手洗池に足をつけ罪や穢れを祓い、無病息災を願う夏祭りです。
矢取神事
日程 8月7日
立秋の前後に行われる夏越祓が矢取神事です。罪や穢れを人型の紙の人形に託し、みたらし川に流します。御手洗池に50本の齋串(矢)を立て、紙の人形を流す瞬間に氏子が矢を取り合う勇壮なお祭りです。

みたらし祭(御手洗祭)

みたらし祭りのお札
みたらし祭のお札

みたらし祭は足つけ神事とも言われ、下鴨神社境内にわき出すみたらし川に足をつけ、無病息災を願う夏祭りです。みたらし祭は毎年土用の丑の日に行われ、古来夏に流行することが多い「はやりやまい」を避けるため、厄払いしたことがお祭りの起源です。

日程
土用の丑の日(前後4日間)
主祭神
井上神社(御手洗社)
みたらし川の源流がわき出している井戸の上にお社があることから、井上神社と言われています。
(参照:御手洗社
ご神徳
無病息災
延命長寿
脚気、足腰の病
安産
かんむし封じ
入り口でお供え料支払う
入り口でローソクとうちわ受け取る
御手洗池にかかる輪橋
御手洗池にかかる輪橋

入り口でお供え料200円を払い、ローソクを受け取ります。ローソクは御手洗池横の小さな祠のローソクから火をもらい、井上社そばの祭壇にローソクをお供えします。

みたらし祭」は足つけ神事とも言われ、1年でも最も暑い土用の丑の日に下鴨神社境内にわき出る神池(御手洗池)の冷たい水に足をつけます。水の冷たさで心身共に清められるようです。

御手洗池は膝下まである
膝下まである御手洗池
輪橋と楼門
輪橋と楼門

御手洗池は意外に深く、膝上までしっかり裾をあげないと濡れてしまいます。あまりの気持ち良さに泳ぎ出す子供もいますが、もちろん遊泳は禁止です。

御手洗池を上がってふり返ると輪橋の向こうに下鴨神社楼門が見えます。輪橋の右袂に見える木は光琳の梅です。夏は緑に覆われています。
(参照:光琳の梅

ローソクに火をつける元火
供養ローソクの元火
御手洗池から見た井上神社
御手洗池から見た井上神社

御手洗池の横に作られた小さな祠にローソクの火が灯されています。ここで、お供え用のローソクに火をつけます。

火をつけたローソクは、井上神社のそばにある祭壇にお供えします。この日は風が強くほとんどのローソクは燃え尽きる前に消えてしまっています。

無病息災祈願にお札を書く
無病息災祈願にお札を書く
書いたお札を神水に浸けて供養する
お札を神水で供養

みたらし祭りのお札は足形になっています。お札に願い事を書くことができます。

願いを書いたお札は、井上神社の前にあるご神水が流れるお札入れに入れ供養してもらいます。

紅葉の秋

下鴨神社 紅葉の鳥居から
西鳥居から下鴨神社本殿を望む

下鴨神社の秋の一日を写真に納めました。
温暖化の影響で京都の紅葉は毎年少しずつ遅くなっています。京都市内にある下鴨神社は嵐山や東山の紅葉スポットよりもさらに遅れて紅葉シーズンがやってきます。

下鴨神社境内はもみじの本数はあまり多くなく、紅葉する木々よりも落葉木や常緑木が多いので紅葉狩りスポットとしてはあまりメジャーではありません。
人でごった返す東山の紅葉スポットを避けてゆっくり秋の日を過ごすなら、下鴨神社や糺の森が比較的すいていて快適かもしれません。

参道から大鳥居を望む
参道から大鳥居を望む
大鳥居側から南側の参道を望む
大鳥居から南側参道を望む

大鳥居近くの参道脇紅葉が参拝者を迎えてくれます。今年は雨が多かったこともあり、きれいな紅葉がみられます。

西鳥居脇の紅葉
西鳥居脇の紅葉
鳥井脇の紅葉をクローズアップ
鳥井脇の紅葉をクローズアップ

下鴨神社でもっとも美しく紅葉するもみじが、西鳥居脇にあります。このもみじはよく手入れされていて、比較的長期間紅葉を楽しめます。

大炊所横の紅葉
大炊所横の紅葉
奈良の小川脇の紅葉
奈良の小川脇の紅葉

紅葉の楽しみは赤く燃え立つような木々を愛でることや、落ち葉の降り積もった様を眺めることもあります。糺の森に流れる「奈良の小川」に覆い被さるもみじは落ち葉も美しいです。

河合神社の紅葉
河合神社の紅葉
糺の森から河合神社の鳥居を望む
糺の森から河合神社の鳥居を望む

糺の森南側に位置する河合神社のまわりも、美しい紅葉がみられます。河合神社境内には大きな銀杏の木もあり、黄色く色づいた姿は壮観です。


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