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2008年10月 アーカイブ

2008年10月03日

清水寺

清水寺 本堂(舞台)
清水寺

清水寺見所ガイド

清水寺 案内図
清水寺案内図

清水寺(きよみずでら)は、京都東山の音羽山の中腹に建つ歴史ある寺院です。創建は平安京遷都よりも古く延鎮上人により宝亀9年(778年)に開山されたと伝えられています。
清水寺は始め「北観音寺」と呼ばれていましたが、境内にわき出る清水が観音信仰の黄金延命水として神聖化され、一般にも清めの水として「清水」が知られるようになり、後に名称を「清水寺」に改められました。そんな清水寺の由来となった清水が、現在でも「音羽の滝」の名水として、観光客に親しまれています。
清水寺の一番の見所は「清水の舞台」で有名な本堂です。崖下からの高さは18mあり、舞台からは京都市内が一望できます。

清水寺は東大路通りから約1Kmの清水坂を上った音羽山の中腹にあり、清水坂は多くの土産物店でにぎわっています。清水坂の途中には産寧坂や二年坂が接し、京都の一大観光スポットを形成しています。

正式名称
清水寺(きよみずでら)
山号:音羽山
創建
宝亀9年(778年)
開山 延鎮上人
文化財など
本堂:国宝
仁王門、三重塔、鐘楼など:重要文化財
1994年ユネスコ(UNESCO)世界遺産登録
拝観料、拝観時間
大人・高校生300円、少・中学生200円
午前6:00 ~ 午後6:00
駐車場
有料駐車場あり(京都市営 観光駐車場使用)
問い合わせ先
〒605-0862 京都府京都市東山区清水1丁目294
TEL:075-551-1234

清水寺(本堂)

清水寺 本堂
清水寺 本堂正面
清水の舞台
清水の舞台

清水寺を代表する建物が南西正面に清水の舞台を有する本堂です。本堂にはご本尊の千手観音、毘沙門天、地蔵菩薩を安置するする厨子がおかれています。ご本尊の千手観音立像は33年に1度開扉されますが、平成20年9月1日から同11月30日、および平成21年3月1日から同5月30日の期間、開帳されます。
清水寺は何度も火災により焼失し、現在の本堂は寛永10年(1633)に徳川家光の寄進により再建されました。「清水の舞台」は本堂の前にせり出した構造で、「懸造(かけづくり)」といわれれ長谷寺や石山寺の本堂も同じ構造となっています。
清水の舞台はまさに舞楽などを奉納す舞台として使われ、舞台の両脇の翼廊は楽舎として使われます。

本堂舞台・建物構造

建築様式
寄棟造り、桧皮葺き
清水の舞台
総桧板張り、懸造り
舞台の広さ190平方メートル

音羽の滝

音羽の滝
音羽の滝(おとわのたき)
音羽の滝 行列
列をなし音羽の霊水を待つ

本堂の下、音羽山の山腹から滾々とわき出ている清水が、清水寺の由来となった「音羽の滝」です。古来よりこの水は「黄金水」「延命水」と呼ばれ、「清め」の水として尊ばれています。修行僧の滝行に使われたり、お茶の汲み湯にも使われています。
現在でも豊富な水量をたたえ、3本の筧から滝のように清水が落ちています。滝の裏の祠には不動明王や行叡居士が祀られています。

音羽の霊水
音羽の霊水

清水寺を開いた延鎮上人は、夢のお告げで霊水を求めて音羽山に入ったと伝えられています。音羽山のこの地に噴水する霊水は清水寺が開かれる以前、数千年前からわき出ていたと言われる清泉です。
清水寺では「音羽の滝」の霊水を祈祷の上、瓶詰めして販売しています。ご利益として「延命長寿」「諸願成就」が謳われています。そのまま飲んでも良いし、お茶やコーヒーに利用しても美味しいです。


清水寺の歴史

清水寺 仁王門
仁王門(におうもん)
清水の舞台からみた景色
清水の舞台から見た京都市内

清水寺は京都東山にある音羽山に古代から霊験あらたかな霊水(湧き水)の地に、延鎮上人が手彫りの観音像を祀ったことが起源です。清水寺の開山は平安京遷都前で、京都で平安京以前から歴史を持つのは、広隆寺、鞍馬寺などごく限られた寺院だけです。
清水寺の伽藍は戦火や火事で何度も焼失を繰り返しました。現存する本堂(清水の舞台)など多くの伽藍は1633年に徳川家光の寄進により再建されたものです。

清水の歴史

778年(宝亀9年)
延鎮上人は、夢のお告げで霊泉を求めて音羽山を訪れ
修行者の行叡居士に会い、延鎮は行叡が残した霊木に観音像を刻み、行叡の旧庵に安置した。
780年(宝亀11年)
坂上田村麻呂が修行中の延鎮に出会った。
坂上田村麻呂は観音に帰依して仮仏殿を造立し、十一面千手観世音菩薩を安置した。
798年(延暦17年)
坂上田村麻呂は延鎮と共に、本堂を改築し、観音像の脇侍として地蔵菩薩と毘沙門天の像を祀った
1633年(寛永10年)
徳川家光が本堂、西門、釈迦堂、三重塔など、火事により焼失した清水寺の伽藍の大部分を再建した。
1868年(明治 元年)
明治政府の神仏分離令により、地主権現社が「地主神社」として分離独立された。

清水寺写真集

西門と三重搭
西門と三重搭
轟門横の手水鉢
轟門(とどろきもん)横の手水鉢

長い五条坂や清水坂を登り、たどり着いた最初に目にするのが仁王門(におうもん)です。仁王門前は観光客や修学旅行生の記念撮影場所としてにぎわっています。仁王門の右にはちょっと色あせた西門があります。石段の下から眺めると西門の上に塔が伸びているように見えます。これが三重塔の先端です。
清水寺の拝観料を支払うのが轟門(とどろきもん)の手前です。轟門の横には竜の口から水が出てくる手水鉢があります、清めてから入山しましょう。

阿弥陀堂
阿弥陀堂(あみだどう)
奥の院を横から見る
奥の院(おくのいん)

清水寺・本堂の奥に釈迦堂(しゃかどう)、阿弥陀堂(あみだどう)と奥の院(おくのいん)があります。奥の院は小規模ながら本堂と同じ、懸造りの構造で秘仏千手観音坐像が祀られています。奥の院からは清水の舞台など本堂を一望できます。

清水寺のお土産
清水寺のお土産
舌切茶屋
舌切茶屋

本堂横や音羽の滝近くでおみくじやお守りが売られています。修学旅行生が多いからかランドセルをかたどった小さなキーホルダーもありました。

清水寺 駐車場(五条坂 観光駐車場)

清水寺 市営駐車場入り口
清水寺 市営駐車場入り口
清水寺 市営駐車場内部
観光バスで一杯の市営駐車場

五条通りと東山通りの交差点から清水寺に向かう五条坂の途中に京都市営の「五条坂観光駐車場」があります。清水寺近辺の公営駐車場はこちらになります。観光バスやタクシーが優先されるので、観光シーズンは自家用車の長い行列ができます。周辺には僅かに民間の駐車場もありますが、収容台数が少ないので民間駐車場もすぐに満車となります。

利用時間
24時間
(混雑時は2時間まで)
駐車料金(1回/1日)
観光バス  2,500円
普通乗用車  800円
二輪車/自転車 200円
収容台数
普通車  59台
観光バス 55台
問い合わせ先
京都市東山区清水四丁目161番地の5
TEL:075-561-4601

2008年10月07日

地主神社

地主神社総門
地主神社の鳥居

えんむすびの神 地主神社

大国主命と因幡の白ウサギ
大国主命と因幡の白ウサギ

地主神社は清水寺本殿のすぐ北側にある、縁結びの神として有名な神社です。
地主神社の主祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)で良縁の神様とされています。また大国主命の父母神である素戔嗚命(すさのおのみこと)と奇稲田姫命(くしなだひめ)、さらにその父母神の足摩乳命(あしなずちのみこと)と手摩乳命(てなずちのみこと)を祭神として正殿に祀られています。
地主神社は大国主命にその父母、さらにその父母と3代に渡る建国の神様をお祀りしていることで縁を大切にする「えんむすびの神社」と言われるようになったのでしょう。地主神社は古くからえんむすびの神とされ、文献では江戸時代にも「恋占いの石」で恋を占う若い男女が大勢つめかけたと書かれています。


名称
地主神社(じしゅじんじゃ)
創建
不明 神代(建国以前)
御祭神
大国主命 - 主祭神
素戔嗚命
奇稲田姫命
足摩乳命
手摩乳命
お祭り
5月 5日 地主祭り(例大祭・神幸祭)
毎月第1日曜 えんむすび地主祭り
文化財
本殿、拝殿、総門:重要文化財
1994年ユネスコ(UNESCO)世界遺産登録
参拝時間
午前9:00 ~ 午後5:00
問い合わせ先
〒605-0862 京都市東山区清水一丁目317
TEL:075-541-2097

地主神社の歴史

地主神社の本殿
地主神社の本殿

地主神社は清水寺・本殿を抜けて左側の石段を登ったところにあります。場所が清水寺のすぐ脇にあることから明治以前は清水寺の鎮守社として扱われていました。しかし、明治政府の神仏分離令により、明治時代以降独立した神社となりました。
(参照:清水寺
地主神社の歴史を紐解くと、起源は清水寺よりも古いようです。社伝によると起源は日本建国以前の神代となっています。この社伝を信じる根拠も残っています、境内にある「恋占いの石」を原子物理学者ボースト博士による科学的年代測定で縄文時代のものであると証明されました。

縄文時代
境内の「恋占いの石」の年代測定によると
縄文時代のものと証明された。
811年(弘仁2年)
嵯峨天皇が地主神社に行幸した際、
桜の美しさに3度車を返したことから「御車返しの桜」と呼ばれ
桜の名所とも言われる。
970年(天禄元年)
円融天皇が行幸され、臨時祭が行われた。
これが地主祭り(例大祭)の起源とされる。
1633年(寛永10年)
徳川家光が現存する社殿を造営した。
この年、家光は清水寺の再建を行っており、
合わせて地主神社の造営も行ったと思われる。
1868年(明治 元年)
明治政府の神仏分離令により、地主権現社が「地主神社」として分離独立した。

(参照:清水寺の歴史

恋占いの石

恋占いの石 手前
恋占いの石 手前側
恋占いの石 奥
恋占いの石 奥側

地主神社の石段を登り本殿に向かうと通路の真ん中に「恋占いの石」が置かれています。恋占いの石は二つあり、入り口そば(写真左)と10m程離れた境内の奥にもう一つの石(写真右)があります。言い伝えでは片側の石からもう一方の石まで目をつぶってたどり着けば、恋が叶うと言われています。周りの人に助けられてたどり着くと、実際の恋も人の助けが必要だとか。
もっとも「恋占いの石」が置かれているのは本殿と拝殿の間で大勢の人が集まる場所です。ここで目をつぶって歩くのは、人に迷惑をかけているようなものです。もしかすると恋も他人に迷惑をかけながらも、突き進めと言うことでしょうか。

地主神社 写真集

おかげ明神と祈り杉
おかげ明神と祈り杉
水かけ地蔵
水かけ地蔵

地主神社の奥にあるのが「おかげ明神(おかげみょうじん)と祈り杉」です。おかげ明神は一つだけなら願い事を叶えてもらえる一願成就の神様。奥の杉は「いのり杉」で、丑の刻まいりにもつかわれたという、ちょっと怖い神木です。
おかげ明神のすぐ右脇にあるのが「水かけ地蔵さん」です。水をかけて祈願するとご利益があると言われています。

地主神社のお守り
地主神社のお守り
因幡の白ウサギ
白ウサギのぬいぐるみ

えんむすびの地主神社だけあってお守りの種類はかなり多いです。えんむすび・恋愛成就を詳細な目的別に多くの種類のお守りが用意されています。これだけあれば、あなたの目的に合うお守りが見つかるかも...
地主神社の主祭神が大国主命なので、絵馬やお守りにも因幡の白ウサギにちなんでウサギが良く登場します。境内には大きな白ウサギのぬいぐるみまで置かれていました。

2008年10月08日

清水寺地図

清水寺周辺地図

京都の代表的寺院の一つ清水寺はいつも大勢の観光客で賑わっています。特に春秋の観光シーズンは修学旅行生も加わって、周辺の道路は大停滞となります。
最寄りのバス停(五条坂、清水道)から、清水寺へ向かう約1Kmの坂道はみやげ物店が並びます。清水寺から産寧坂や二年坂を通って八坂神社、祇園一体は古都京都の風情が堪能できる雅な雰囲気が漂っています。


清水寺への交通手段(アクセス)

JR京都駅(近鉄京都)から清水寺に行くなら市バス(206系統、100系統)を使うと乗り換えなしに五条坂バス停に到着します。京阪電車、阪急電車なら、四条河原町、京阪四条バス停から市バス(207系統)で乗り換え無しに清水道バス停に着します。
それぞれのバス停から清水寺までは約1kmの坂道が続きます。清水寺に近づくほどみやげ物店が軒を連ねているので飽きることはないでしょう。
京阪電車なら、帰りは京阪五条駅まで歩くのも良いでしょう。周辺は清水焼の窯元が多く、焼き物を物色しながら散策を楽しめます。

JR京都駅から市バス利用
市バス206、100
 京都駅前~五条坂
京阪四条、阪急河原町から市バス利用
市バス207
 四条河原町、京阪四条~清水道

清水寺、地主神社に車で来られるときは京都市営の五条坂観光駐車場が利用できます。ただし、観光バスやタクシーが優先されるので観光シーズンは長い待ち行列ができます。できるだけ公共交通機関を使うことをお勧めします。

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