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2007年05月 アーカイブ

2007年05月17日

哲学の道

哲学の道・道標
哲学の道

哲学の道 散歩

哲学の道 地図
哲学の道地図

京都・東山の麓に哲学の道と呼ばれる絶好の散策スポットがあります。
南は永観堂の北東方向の若王子神社あたりから始まり、北は銀閣寺まで続く疎水に沿った散歩道です。
京都疎水は明治時代の京都の一大事業として作られた人工の水路です。南禅寺の水路閣も疎水の水を流すために作られたものです。哲学の道に流れている疎水は大津で取水されたあと長いトンネルを経て蹴上(けあげ)に到達します。蹴上から分水して北上する疎水が南禅寺水路閣を経て哲学の道に流れています。
哲学の道は、疎水の西側に散歩用の石畳が敷かれ、日本の道百選にも選ばれている散歩には最適の道です。右の航空写真で見ると哲学の道の部分が緑の線として見えます。住宅地の中を緑の絨毯が敷かれているようです。


哲学の道 歴史

哲学の道 桜

南禅寺から銀閣寺に至る疎水は、桜がたくさん植えられ春は桜、秋は紅葉で散歩する人を和ませてくれます。京都の哲学者、西田幾多郎がこの道を思索にふけりながら散歩していたことから「思索の小径」と言われていました。その後、西田幾多郎の愛弟子田辺元や三木清らも好んでこの道を散策したことからいつしか「哲学の道」とも言われるようになり、1972年に正式に「哲学の道」と銘々されました。
哲学の道のなかほど、法然院のそばには西田幾多郎が詠んだ歌が石碑に刻まれています。

「人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾行く道を 吾は行くなり」


哲学の道 カフェ

哲学の道を散歩していると、かわいいカフェをよく目にします。桜並木のきれいな空気と疎水の流れを見ながらしばらく散策していると確かにのどが渇いていきます。
哲学の道の豊かな自然を愛でながら美味しいコーヒーを飲むのはこの上もない贅沢です。あなたならどのカフェに入りますか。

再願(sagan)
再願(sagan)

お立ち寄り情報

SAGAN/営業時間
7:00~17:00
(休業日:火曜日(シーズン中は無休))
料金
自家製スフレケーキセット
(コーヒーor紅茶付き)800円
所在地
京都市左京区浄土寺下南田町133
Tel 075-751-7968
cafe Terrazza
Cafe Terrazza

お立ち寄り情報

Cafe Terrazza/営業時間
10:00~20:00
(休業日:無休)
メニュー
フレーバーティ
ランチ、カクテルなど
所在地
京都市左京区鹿ケ谷法然院町72
Tel 075-751-7931
coffee GOSPEL
GOSPEL

GOSPEL(ゴスペル)は、哲学の道から一本西の鹿ヶ谷通りに面しています。ツタが絡まる不思議な洋館ですが2階部分が喫茶店になっていて、夕方からはパブになります。時には生ライブが催されます。

お立ち寄り情報

GOSPEL(ゴスペル)/営業時間
CAFE 12:00~18:00
PUB 18:00~24:00
(休業日:火曜日)
所在地
京都市左京区浄土寺上南田町36
Tel 075-751-9380

おいしいスポット

哲学の道を散歩すると哲学的思考が芽生えると思いきや、体は食欲という俗世間的な欲求が勝ってしまいます(笑)。そんな身勝手な食欲を満たしてくれるおいしいスポットがたくさん集まっているのが哲学の道のうれしいところでもあります。

銀閣寺 きみ屋

きみ屋看板
きみ屋 看板
きみ屋名物 豆かん
きみ屋名物 まる豆かん

哲学の道の銀閣寺に近いあたりで一本西の鹿ヶ谷通りに面しているのが、きみ屋です。きみ屋の「き」は七という漢字が三つ並んだ古い字を使っています。字の由来を店主にお尋ねしたところ「喜」という字の古い字体だとか。素朴な味わいの豆かんをうまく表していました。手作りの寒天に赤えんどうの食感が何ともいえません。

お立ち寄り情報

営業時間
10:30~17:30
(休業日:不定休)
メニュー
  豆かん    550円
まる豆かん    700円
クリームあんみつ 700円
所在地
京都市左京区浄土寺上南田町37-1
Tel 075-761-4127

銀閣寺 おめん

銀閣寺 おめん
銀閣寺 おめん

関西では珍しいつけめんでうどんを食べさせてくれるお店が「おめん」です。もともとは群馬県伊勢崎の伝統の料理を関西でも食べてもらおうと始められました。

お立ち寄り情報

営業時間
11:00~22:00
(休業日:木曜日)
メニュー
名代 おめん 1050円
おめん大盛り 1250円
所在地
京都市左京区浄土寺石橋町74番地
Tel 075-771-8994

鎰富弘(かぎとみひろ)

鎰富弘
鎰富弘

哲学の道の北のはずれ、北白川今出川の交差点のそばに鎰富弘(かぎとみひろ)はあります。風情ある建物は銀閣寺を模したとか、名物は特製の釜に入れた「釜そば」です。おはぎもなかなかいけるとの評判です。

お立ち寄り情報

営業時間
10:00~18:00
(休業日: 水曜、第2火曜)
メニュー
釜そば   680円
おはぎ(1個)190円
所在地
京都市左京区北白川東久保田町80
Tel 075-781-4909

哲学の道 人気者

哲学の道 蛍

哲学の道 蛍解説
哲学の道 蛍解説

日本の河川がきれいになってきたとはいえ、京都という大都市にゲンジボタルが生息しているのはご存じでしょうか。もちろん、哲学の道にもたくさんのゲンジボタルが見られます。シーズンは5月末から6月にかけてが見頃です。
最近は人工飼育されたゲンジボタルを放して観光名所にしているところもありますが、哲学の道の蛍は自然に生息しているゲンジボタルです。疎水の周りは比較的自然環境がよく保護され、えさになるカワニナが豊富なことが蛍の生息に適しているらしいのです。

哲学の道にはコイもいる

哲学の道 コイのカップル
コイのカップル

自然豊かな「哲学の道」なんと大きな体のコイがたくさんいます。中には赤い大きなコイがいて色の黒いコイと並んで優雅に泳いでいます。まさに「コイのカップル」です。
しかし、最近は疎水にも外来魚のブラックバスやブルーギルが住み着いていて、本来の生態系が壊されているとか。コイにとっても住みにくくなってきているのでしょうか。


猫のいる店:のび工房

のび工房
のび工房
のび工房の絵はがき
猫の絵はがき

「のび工房」には猫と布とアクセサリーのお店という看板が出ています。確かに猫をあしらったアクセサリーや絵はがきがたくさんあります。
お店にはいると、なんと本物の猫ちゃんがいるではありませんか。このときは1匹しか出会えませんでしたが、お店には4匹の猫がいるとか。絵はがきに描かれている猫のモデルはもちろんお店にいる猫ちゃん達でしょう。

弥勒院(みろくいん)

弥勒院 お地蔵さん
弥勒院 お地蔵さん
弥勒院 本堂
弥勒院 本堂

哲学の道の銀閣寺近くにあるのが、「幸せ地蔵尊」という赤い旗が目を引く弥勒院です。このお地蔵さんは木造で子供を抱いた「子安地蔵」です。もとは室町の呉服商が弥勒院に預けたものだそうです。預けられた当時は本堂に安置されていましたが、台風で土塀を修理するときに道沿いにお堂を建て祀ったそうです。

それから、「幸せ地蔵尊」の御利益か病気の赤ちゃんが回復したり、孫を願うおじいちゃんに孫ができたり数々の幸せを運んでいるそうです。

哲学の道のお地蔵さん

哲学の道のお地蔵さん

哲学の道には弥勒院(みろくいん)の「幸せ地蔵尊」以外にもたくさんのお地蔵さんがあります。この写真は哲学の道沿いに小さなお地蔵さんを集めてある場所です。ご近所のみなさんの暖かい心配りが見て取れます。

2007年05月20日

銀閣寺

銀閣寺
銀閣寺(観音殿)

銀閣寺見所ガイド

銀閣寺 案内図
銀閣寺案内図

銀閣寺(ぎんかくじ)は金閣寺と並ぶ京都楼閣建築の代表寺院ですが、正式名称を慈照寺(じしょうじ)といいます。銀閣寺を創建したのは室町幕府8代将軍の足利義政で祖父である足利義満が建てた北山山荘(金閣寺)を参考に、東山文化の代表東山山荘を造営しました。
東山山荘の楼閣建物を「銀閣」と呼ぶことから、寺院全体が銀閣寺と称されています。銀閣寺という名称は、近世の名所案内にも登場することから古くから使われている通称です。

銀閣寺を象徴する建物が銀閣と呼ばれる観音殿です。さらに、方丈の前庭にある白砂の砂盛り向月台(コウゲツダイ)と、波紋を表現した銀沙灘(ギンシャダン)も見所の一つです。
銀閣の前にある錦鏡池(きんきょうち)を中心に池泉回遊式庭園が広がっています。この庭園は1952年に特別史跡、特別名勝にも指定されている景勝地です。

正式名称
慈照寺(じしょうじ)
通称:銀閣寺(ぎんかくじ)
慈照寺創建
延徳2年(1490年)
足利義政(足利8代将軍)造営
開山 夢窓疎石(勧請開山)
文化財など
銀閣(観音殿)、東求堂:国宝
絹本著色春屋妙葩:重要文化財
庭園:特別史跡、特別名勝
1994年世界遺産登録
拝観料、拝観時間
大人・高校生500円、少・中学生300円
(団体扱いはありません)
夏季(3/15-11/30)午前8:30 ~ 午後5:00
冬季(12/1- 3/14)午前9:00 ~ 午後4:30
駐車場
有料駐車場あり(京都市営駐車場使用)
問い合わせ先
〒606-8402 京都市左京区銀閣寺町2
TEL:075-771-5725

銀閣(観音殿)

銀閣(観音殿)
銀閣(観音殿)

銀閣寺を代表する建物が銀閣(観音殿)です。銀閣は2層構造で初層は「心空殿」といわれる住宅風様式を取っています。上層は「潮音閣」といわれる禅宗様(唐様)の仏堂です。現存する唯一の室町期・東山文化を代表する楼閣庭園建築です。
金閣寺に貼られた金箔と同じように銀閣寺には銀箔が貼られていたという説もありましたが、銀閣には銀箔を貼った痕跡はありませんでした。足利義政が茶道を趣味とし禅宗文化に帰依したわびさび人ですので創建当初から銀箔を貼る計画はしていなかったものと思われます。
2007年1月に行われた科学的な調査でも銀箔は検出されなかったと発表されました。

銀閣・建物構造

1層(初層)
「心空殿(しんくうでん)」といわれる住宅風様式
上層
「潮音閣(ちょうおんかく)」といわれる禅宗様(唐様)の仏堂
屋根
こけら葺の屋根には金銅の鳳凰が羽ばたいています

銀閣寺の庭園

錦鏡池(きんきょうち)
錦鏡池(きんきょうち)
洗月泉
洗月泉

銀閣寺の庭園は銀閣(観音殿)前に広がる錦鏡池(きんきょうち)を中心に池泉回遊式庭園を形作っています。この庭園は西芳寺(通称:苔寺)の庭園を模して造ったと言われています。現在の庭園は江戸時代に改修されたもので、創建当時とは異なっています。

銀沙灘(ぎんしゃだん)
銀沙灘(ぎんしゃだん)
向月台(こうげつだい)
向月台(こうげつだい)

本堂(方丈)前には砂を波形に盛り上げた銀沙灘(ぎんしゃだん)と円錐型の向月台(こうげつだい)があります。向月台の上に座って東山に昇る月を眺めたと言われていますが、現在のような形になったのは江戸後期になってからです。

銀閣寺の歴史

大文字山
大文字山
東求堂(とうぐどう)
東求堂(とうぐどう)

銀閣寺を創建したのは室町幕府8代将軍の足利義政です。義政は祖父である足利義満が建てた金閣寺を参考に、京都東山・大文字山の麓に東山山荘(東山殿)の造営を始めました。義政は建築を始めた翌年(1483年)にはここに移り住み、別荘としてだけでなく表向きの仕事にも使っていました。
金閣寺ほどの規模はありませんが、銀閣寺にも会所、常御所(つねのごしょ)などの大規模な建物が建ち並んでいました。しかし、現存するのは銀閣(観音殿)と東求堂(とうぐどう)だけです。
義政は東山山荘の完成を待たず1490年1月に死去しました。義政の菩提を弔うため東山殿は寺に改められ、相国寺の末寺として慈照寺が創建されました。
銀閣寺は戦国末期に前関白の近衛前久の別荘にもなったこともありましたが、前久の死後再び相国寺の末寺となりました。

銀閣寺の歴史

1482年(文明14年)
足利義政 東山山荘の造営を始める
1490年(延徳2年)1月
足利義政死去
1490年(延徳2年)2月
足利義政の菩提を弔うため東山山荘を寺に改め、相国寺の末寺とした。寺の名前を慈照寺とした。
戦国時代末期(1570年頃)
関白近衛前久の別荘になるが、前久の死後再び相国寺の末寺として再興された。

銀閣寺写真集

銀閣寺・総門
銀閣寺・総門
銀閣寺垣
銀閣寺垣

銀閣寺道から銀閣寺に至る長い参道がありますが、さらに銀閣寺の総門まできれいな石畳が続いています。銀閣寺・総門をくぐり右に折れると切りそろえられた銀閣寺垣が見られます。銀閣寺垣は総門から中門に至る50mほどの間を高い生け垣で囲ったものですが、本来は防衛のために造られたものです。

窓から眺めた銀沙灘
窓から眺めた銀沙灘
方丈
方丈

銀閣寺の見所はなんと言ってもその美しい庭園ですね。波を表現しているとか月の光を反射させるためという銀沙灘を窓から眺めるとこんな感じに見えます。銀閣寺の本堂(方丈)の正面にかかる額には「東山水上行」と書かれています。

漱蘚亭跡の泉
漱蘚亭跡の泉
東山から銀閣寺庭園を望む
東山から銀閣寺庭園を望む

漱蘚亭跡の横に今でも水がわき出ている「お茶の井」があります。お茶が趣味だった足利義政はこのわき水を使ってお茶を飲んだのでしょうね。銀閣寺の広大な庭園の全景を見渡すには、少し高いところから眺めるのが一番です。

銀閣寺周辺ガイド

白沙村荘(はくさそんそう)・橋本関雪記念館

白沙村荘(はくさそんそう)

北白川通りから銀閣寺に通じる銀閣寺道にあるのが白沙村荘です。昭和初期の京都画壇を代表する橋本関雪が集めた仏像や美術品が飾られている記念館です。内部は3400坪という広大な敷地で関雪が造った名画のような庭が眺められます。

拝観時間
午前10:00 ~ 午後5:00
駐車場
有料駐車場あり(ノアノアパーキング使用)
問い合わせ先
〒606-8406 京都市左京区浄土寺石橋町37番地
TEL:075-751-0446

銀閣寺周辺・駐車場

銀閣寺・駐車場
銀閣寺・京都市営駐車場

銀閣寺の駐車場は京都市が運営する京都市営銀閣寺観光駐車場が利用できます。場所は銀閣地道と鹿ヶ谷通りの交差点を少し南に入ったところです。一日中駐車しても800円と安価なのですが乗用車の収容台数が40台しかありませんので、観光シーズンには長い駐車待ちの車が並びます。

有料使用時間
午前8:00 ~ 午後5:00
駐車料金(1回/1日)
普通乗用車   800円
二輪車/自転車 200円
観光バス   2500円
収容台数
普通車  40台
観光バス 12台
問い合わせ先
京都市左京区浄土寺石橋町62番地
TEL:075-771-0783

2007年05月22日

銀閣寺地図

銀閣寺周辺地図

銀閣寺は金閣寺と並ぶ京都を代表する観光スポットです。公共交通機関を使うアクセスとしては市バスが最も一般的です。京都市営の観光駐車場も整備されていますが、観光シーズンにはすぐに満車になりますので、ご注意下さい。
銀閣寺周辺には哲学の道があり春の桜シーズンや秋の紅葉シーズンは絶好の散策スポットとなります。カフェやおいしいスポットもたくさんありますので車で来るより公共交通機関を使われた方がいいでしょう。

銀閣寺への交通手段(アクセス)

JR京都駅から銀閣寺に行くには乗り換えなしの市バスで行く方法と地下鉄から市バスに乗り換えて行く方法があります。乗り換えなしに市バスだけで行くのが便利ですが、観光シーズンなど道が混んでいると時間がかかります。地下鉄から市バスに乗り換えた方が時間的には早く到着できます。地下鉄・バスを利用するときは「地下鉄・バス乗り継ぎ乗車券」が発売されていますので、バラバラに乗車券を買うよりはじめから乗り継ぎ乗車券を買いましょう
銀閣寺のバス停は、白川通りに面した銀閣寺道バス停と銀閣寺参道近くの銀閣寺バス停があります。市バスの本数は銀閣寺道バス停が圧倒的に多いのでそちらを使いましょう。
3~4人程度のグループで移動されるときはタクシーを使っても交通費はあまり変わらないかもしれません。

JR京都駅から市バス利用
市バス 京都駅前~銀閣寺道
JR京都駅から地下鉄と市バス利用
地下鉄 京都駅  ~今出川
市バス 烏丸今出川~銀閣寺道

銀閣寺には市営の観光駐車場がありますが、乗用車は40台しか収容できません。観光シーズンになるとすぐに満車になり、空き待ちの車で長い行列ができます。

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